鍼灸今と昔

昔は今のように医療が充実してなかったから

鍼灸はいろんな病気に対応してきた。

今ではお薬一つで治るような感染症も

鍼灸治療の適応症だった。 

結核。



ストレプトマイシンやカナマイシンなどの抗生物質が出てきたのは

戦後あたりか。

それまでは死の病。

そしてうつるもんだから

一人さみしく隔離される

医師は匙を投げる

正岡子規はへちまの水を飲む

治るはずはない

最終的に血を吐いて死ぬ。

鍼灸しかないか、鍼灸でもするか

驚くことに

もし体力が残っていれば

お灸でぐんぐんよくなる。

1年、2年とかかるけれども

社会復帰を果たすそこそこの数の人がいた。

しかしいまじゃあ

お薬を飲んで、また点滴をして数カ月で治る。

血圧を下げるのにも鍼灸が使われたことがあったけど

今じゃあお薬一日朝一回飲んだら下がっている

鍼灸も毎日しなきゃならんけどそんなに下がらない。

そうやってどんどんいいお薬ができて鍼灸の適応症は数が減ってきている。

よっぽどの事情がない限り

お薬を使わずに鍼灸で血圧下げたり結核の治療したりなんて人はいない。

リウマチしかり、炎症性疾患しかり。

鍼灸に残された適応症の道は狭く先細り。

それでも鍼灸でしかよくならない病気もある。

しかしそういった病気に対しての鍼灸の使い道や効果を

研究して世に発表する人が

この業界にいない。

お薬でも治る病気をしんきゅうで治す研究や

お薬と併用して鍼灸をする研究がもっぱらだ。

あとは毎度おなじみの腰痛や肩こり。

こんなことばっかりしてたら

オワコン加速装置だよ。

経絡・経穴もいいけれど

筋膜や動脈の研究もしてくれ。

それが経脉なんだよ。

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