新型インフルエンザと漢方

インフルエンザの症状に効く麻黄湯
日経BP 2005年01月13日
 麻黄湯は、医師用の漢方エキスの添付文書にも、「インフルエンザ(初期のもの)に効果がある」と記されている。麻黄湯は古くから、発熱や頭痛、首筋・肩・背中・腰など全身の筋肉や関節の痛み、動悸(どうき)、息切れ、寒け、咳、鼻詰まり、のどの痛みなど、さまざまな症状に効くといわれてきた。こういった症状が、現在のインフルエンザでみられる症状と一致していると考えられ、医師にも広く使われている漢方薬だ。
 漢方医学の考え方では、インフルエンザのような症状は、体の表面部にある水毒によって起こると考える。そこで、水毒を取り除く作用を持つ麻黄湯が選ばれてきた。ただし、作用が強いので、子どもや高齢者など、体力が衰えている人に使うときは注意が必要である。
 最近、A型インフルエンザだと診断された患者を対象に、抗ウイルス薬、総合感冒薬、麻黄湯のそれぞれを投与して、効果を比較した研究が報告された。この研究によれば、麻黄湯を投与した群で、総合感冒薬に比べると、急性気管支炎、肺炎の発生率が低下することが明らかになった。
 さらに、発熱日数を比較したところ、麻黄湯を投与した群は、抗ウイルス薬と同じくらいの短期間で済んでいることが分かった。最も発熱期間が長引いたのは、総合感冒薬だった。古くからある漢方薬は、新しく登場してきた薬に負けず劣らずの力を秘めているのかもしれない。
(天野 宏=医療ジャーナリスト)


方「麻黄湯」、インフルにタミフル並み効果…福岡大病院
(2009年5月8日 読売新聞)
 インフルエンザの治療に漢方製剤の麻黄湯(まおうとう)を使うと、抗ウイルス薬のタミフルと同じ程度の症状軽減効果があるという研究結果を、福岡大病院の鍋島茂樹・総合診療部長らが明らかにした。
 新型インフルエンザへの効果は未確認だが、タミフルの効かない耐性ウイルスも増える中、注目を集めそうだ日本感染症学会で4月に発表された鍋島部長らの研究は、昨年1月~4月に同病院を受診し、A型ウイルスを検出した18~66歳の男女20人の同意を得て実施。うち8人はタミフル、12人は麻黄湯エキスを5日間処方した。ともに発症48時間以内に服用し、高熱が続く時は解熱剤を飲んでもらった。
 服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20・0時間、麻黄湯が21・4時間でほとんど違わなかった。解熱剤の平均服用回数はタミフルの2・4回に比べ、麻黄湯は0・6回と少なくて済んだ。
 麻黄湯のインフルエンザへの効能は以前から承認されており、健康保険で使える。


嫁が新型インフルエンザに罹患した。

そもそも、2週間前に長男が熱発し病院を受診したところ、ウイルスの検出はなかったのでただの風邪だろうと言われ、総合感冒薬、抗生物質などを処方されたのだが、

経過を見ていると、どうやら新型のようだった。

そのご長男は、平熱にもどり今は咳が出る程度。学校は学級閉鎖中で、一週間の引きこもり状態を満喫していた。ゲーム三昧だったようだ。

それを看病していた嫁が昨日から熱発。受診した結果新型と判明。

タミフル、胃のクスリに加えて、麻黄湯が処方されていた。

麻黄湯の効果は上記の通り。

ただし実証と言って、体力が充実している人に向いているクスリ。

悪寒と共に熱が出て、関節が痛み、汗は出ず、水毒(水分代謝の悪い体質)、脉診で浮脈など、用いるためにはそれなりの条件がある。

それが、上記の報道の通りなんでもかんでも麻黄湯。

シアワセな国、ニッポン!

オレはまだ罹患していないけれど、可能性としてあるので、先週木曜日午後の休みを利用して、ドラッグストアへ麻黄湯を買いに行った。

麻黄湯散薬は売ってなく、ドリンクが一個残っていた。

いろいろ悩んだ結果、葛根湯を買ってきた。これにも麻黄は入っている。

中医学の先生に以前聞いたんだけれど、オレのような実証で胃の強いは、葛根湯なら一度に2袋飲んだ方が効くとのこと。

今までもそうしてきて、ちょっとした風邪症候群なら夜間に大量の発汗をして一日で治っていた。

今回もそれをねらってのこと。

しかし嫁がもらってきた麻黄湯があるので、発症の状態を観察してどちらを選択するか決めることとする。

微量の水っぱな、ときどきくしゃみ程度だからまだわからない。

ならずにすむならこんないいことはないんだけれど、どうなるかわからない。

それにしても年寄りはあんまりかかってないんだよなぁ。

免疫持ってるのだろうか?

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